DX的な発想を用いたアイデア
01 April, 2022
「DXはツールボックスである」と考えます。
一般的にはDXは「戦略」なのですが、実装するとシステム化、RPA、IoT、ビッグデータとなります。
DXについては様々なツールが入っているツールボックスと捉えることができます。
ビジネスにこのツールボックスを組み合わせることで顧客体験の変化や価値を生み出すことがDXの目的です。
DX的な発想を実践した事例を考えました。
DXの一例
・DXに至っていない例
例えば、自動車製造のビジネスをしているとしましょう。
生産コストを下げるために、手作業をロボットに置き換えたら、それはオートメーションです。
そのロボットは定期的なメンテナンスが必要ですが、人が機械を見るのではなく、特定の状態をチェックするセンサーを設置し、そのセンサーを定期的にチェックするソフトウェアを書けば、それはコンピューターで言うところシステム化となるはずです。
これで、以前よりも低価格の製品ができ、販売することができます。
ところがテクノロジーを多用しても、この実装は厳密にはDXではないと考えます。
・データ活用によるビジネスモデルの変革
先程の例で、ビッグデータ、アナリティクスなど使ってデータ収集ができるようになり、市場のかなりの部分が、本当は車を所有したいのではなく、ただ運転したいだけだということを突き止めたとします。
そこで、販売する代わりに、月々の支払額よりも安い価格で車をリースし、さらにユーザーの趣向に合わせて車にオプションを提供することができます。
さらに、車のレンタル時にユーザーの情報が登録されたアカウントに紐付けし、ユーザーが望むオプションを提供したり、乗り心地、温度調節など、車の機能を操作のできるアプリを使えるようにしたり、支払いもプラットフォームでできるようにします。
そして、このプラットフォームを使って、アップセルのための広告を配信したり、サービスを購入するたびにポイントを得ることができるかもしれません。
DXは、単に製品(車)を売るだけでなく、クラウドを通じて変化や価値を提供するところにあります。
別のDXの例
・ユーザーデータを取り込む
例えば、あなたが自動販売機を所有しているとしましょう。
ほとんどの人は、すでに欲しいものが決まっていて自動販売機に行くのではないでしょうか。
「お金を払う」「選ぶ」「商品を受け取る」という行動をとります。
しかし、中には比較的長い時間、自動販売機の前に立っている人もいます。
この「なかなか決められない人」というマーケットに対応するために、自動販売機にセンサーを付けて、「決めるのに時間がかかっている人」を知ることをできるようにします。
・デジタル化による新しいセールス
時間、温度、購入に際した説明文など、ある状況下で最も売れる商品について収集したデータを利用してセールスをすることができたらどうでしょうか。
データと技術、ソフトとハードを駆使すれば、自販機に今までにない方法でセールスをさせることができるのです。
自販機にスクリーンを設置したりしたり、さらには、アプリを利用させることでユーザーとの紐付けをすることでさらにデータを取り込めるようになります。
DXなのかそうでないかの議論
DXかどうか判断しづらい事例について考えてみましょう。
あなたの会社では住宅を販売しているとします。
顧客体験を向上するために、顧客に一軒一軒足を運んでもらう代わりに、見込み客に対して家の中をVRで見学できるようにしたとします。
この場合、家に行くという体験をデジタル化しただけなので、これは単にデジタル化なのでしょうか?
顧客が時間とお金を節約できるので、新しい価値を提供していることから十分にDXと呼べるでしょう。
「顧客体験」の変化と新しい価値、ここがDXであると考えます。
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